「勝ちたい」より「価値を届けたい」人へ
- P-Lab. Admin
- 4月8日
- 読了時間: 3分
更新日:4月9日
“なんのためにやってるんだっけ?”という問い

仕事や学びに一生懸命取り組んでいると、ふとした瞬間に湧いてくる問いがあります。「これって、なんのためにやってるんだろう?」目の前のことに夢中になっていた分、その問いが急に大きく感じられることもあります。
この問いをスルーしてしまえば、楽かもしれません。でも、本当に意味のあるキャリアや行動って、ここから始まるのではないでしょうか。
社会課題を軸にする人たちが集まってくる
この話をしてくれたのは、大分県佐伯市で海藻の加工卸や一次生産者の支援を行う「株式会社ベース」の代表・平川 摂さん。かつては「さいきあまべ食べる通信」の編集長も務められていた方です。
平川さんによると、ご自身のまわりに集まってくる人たちは、いわゆる「お金儲けが目的」というタイプではなく、「社会課題を解決したい」と考えている人が多いのだそうです。
「たぶん、そうじゃない人は僕に相談に来ないんですよね」と、照れくさそうに笑いながら話してくれました。でもその言葉の裏には、平川さん自身が“価値”を大切にしているからこそ、そういう人たちが引き寄せられてくるんだという実感があるように感じました。
“勝ち”と“価値”は違うもの
ビジネスやキャリアの話をしていると、「勝つ」ことが目的になってしまうことがあります。競争に勝つ、売上で勝つ、ポジションで勝つ──でも、それって本当に自分が望んでいたことだったのでしょうか?
平川さんはこんなふうに話していました。「勝ち負けの話になった瞬間に、それはもうコントロールゲームになっちゃうんですよね」
大切なのは、「この選択には、どんな価値があるのか?」という視点。それは自分自身にとっての意味であり、同時に、社会や地球全体にとっての意味でもあるのだと思います。
大学生との対話から見えた“問い”の力
あるとき、大学生がビジョンをもって平川さんのところに企画書を持ってきたそうです。
その学生に対して、「なぜそれをやりたいのか?」「本当に必要なのか?」「優先順位をつけたとき、どれくらい大切なのか?」と問いを重ねていくと、彼はだんだんと言葉に詰まり、悔しそうにこう言ったといいます。
「答えられない自分が悔しい」
これは、企画が通る・通らないという話ではありません。本質に向き合う問いを真正面から投げかけられたとき、人は揺さぶられる。“勝ちたい”という表面的な動機ではなく、“価値を見つけたい”という本当の感情に触れたとき、人はその瞬間から変わり始めるのだと思います。
問いを持てば、道は見えてくる
「なんのためにやっているのか?」この問いに、自分の言葉で向き合えたとき、私たちのキャリアはぐっと意味を持ち始めます。
誰かに勝つためではなく、自分にとって、そして社会にとって「価値のあること」を選びたい。そんなふうに歩いていく道こそ、自分らしいキャリアなのかもしれません。
問いから始まるキャリアの物語。それは、どこかで誰にでも始まる可能性があるものです。あなたにとっての“なんのために”は、どこにありますか?
平川さんに、初めてポッシブルワールドを体験してみての感想をラジオで聞かせていただきました。そのラジオでの話を今回、noteで紹介させていただきました。
Comments